1|2|3|4

夕日と漁船

下北に沈む夕日

青森最北端大間崎に沈む夕日はひっそりとしていた。廃船の影でじっと沈む夕日を見ていると、センチメンタルな気分になってくる。まだ風は冷たい。

奥薬研かっぱの湯

奥薬研温泉の駐車場から、階段を降りていくと川にせり出すような大きな露天風呂が出現する。野趣たっぷりの混浴だが、脱衣場は清潔に管理されている。これが無料と言うから何とも嬉しい。旅をワイルドに演出してくれる露天風呂をたんのうして欲しい。一押しの温泉だ。
温泉
電車

大湊線

野辺地と大湊を結ぶローカル電車。陸奥湾沿いの海岸線を走るため、景色はとても良い。水平線を眺めながらの列車の旅を楽しもう。
岩糊を採るお母さん

岩海苔は風味満点だ

磯場で岩海苔を採っていたおばさんに出会った。「生のまま水で洗ってみそ汁に入れたり、佃煮にするとおいしいよ」。頬をよぎる風はまだ冷たかったが、毎日のように来るそうだ。
駅 ストーブ

本州最北端の駅『大畑』

北の駅舎ならではの光景。天気が良ければ暖かな日差しを感じられる季節になったが、朝夕の冷え込みはまだまだ厳しい。ぽつりと真ん中においてあるストーブが素朴なたたずまいを感じさせていた。

東北には数多くの温泉があり、野趣あふれる露天風呂のメッカと言える。下北半島にも奥薬研かっぱの湯というワイルドな温泉があると言うので、北上することにした。
JR大湊線は陸奥湾沿いを走るので、遠くの水平線を見ながらの優雅な旅を提供してくれる。2両編成のディーゼル列車というのもローカル列車ならではの物で、一層旅気分を盛り上げてくれること請け合いだ。
かっぱの湯は薬研温泉よりさらに奥に位置し、秘湯中の秘湯と言って良いだろう。駐車場に車を止め、少し坂を下りていくと、川にせり出すように大きな露天風呂が出現する。町営の風呂で薬研観光ホテルが管理しているので、脱衣場などはとても清潔で、おまけに無料だ。お湯は無色無臭で、さっぱりとしており、温度は少し高め。しかし、水道も引かれているので適当な温度にすることもできる。川のせせらぎを眼下に見ながら、木立から射す日差しを浴びて入浴できるというのは最高の贅沢というもの。もちろん混浴であるので女性の方は尻込みするかもしれないが、是非このワイルド感を味わって欲しいものだ。きっと旅の思い出として心に残るに違いない。
ちょうど居合わせた若者二人に話を聞くと、下風呂温泉からきたという。ここにも良い風呂があるらしいが、それにもまして海のものがうまいという。ウニ、いくら、帆立も食べたけどなんと言ってもイカが一番だと言う。それを聞いたら行かないわけには行かないのは、カメラマンの性というものだろうか。
ここ下風呂温泉では、食堂などで定食を食べられる他、『イカ備蓄センター』でイカの刺身を食べることが出来る。かみしめると、その甘さに絶句してしまうほどだ。そしてイカにこんなに味があったのかと驚かされてしまう。本当に、生の新鮮な素材を食べられる食文化の国に生まれ育ったことに感謝するばかりである。